秋の「富士見高原日帰りリキャンプ」を開催しました!

富士見高原リゾートの日帰りキャンプを93日(土)に実施することができました。

 

今回は「長野みらい子ども・若者応援基金」に選んでいただき、助成金を受けることができ、皆さんの経済的ご負担も最小限にすることができました。

 

富士見高原リゾートのスタッフの皆様の全面的な協力のもとで4組の医療的ケア児・者の方々が、きょうだい児も含めて参加され、ボランティアやそのご家族、スタッフと合計21名の参加となりました。今回は残念ながらコロナ対策のために学生ボランティアスタッフは学校側からの要請もあり、不参加となってしまいました。

 

 

当日は台風が停滞している中、朝から松本インター近くはかなりの強い雨が降っており、恐る恐る会場へ向かって行きましたが、なんと富士見に近づくにつれて雨は止み、外遊びも可能でした。前日まではかなり強い雨が降っていたそうでしたが、午前中は晴れるということで、急いで皆さんの体調を確認して、事前の健康アンケートも提出いただき準備を始めました。

 初対面のご家族もおられましたが、電動の「天空カート」に乗って標高1420mの山頂を目指しました。カートには座って移動できない方のために「そり」を座席に着けてくださって、臨時のシートを作成して安心して移動できるよう工夫がされており、安心して乗ることができました。車いすもカートの外に載せて座席にはゆったりご本人達が乗車できました。山頂では車いす移動のお子さんはゆっくり散策したり、ハンモックに乗ってくつろいだり、シャボン玉で大人も子供も童心に帰って遊んだりしました。ほぼ霧がかかっていましたが、時折雲が切れて街並みが見えるなど、マチュピチュを思わせるような時もありました。スタッフも一緒になって遊んだり、くつろいだりできるのがほっとくらぶの特徴です。             

下山して貸し切りの大広間で自己紹介をしてから、お弁当を食べました。このお弁当も注入食の方にはミキサー食の準備をしてくださって、スペシャルメニューでした。

食後は看護師が医療的ケア児、者の方の体調を確認して、体の緊張をほぐすなどケアをしていました。3歳のお子さんは前日から興奮していて、ぐっすり眠ってしまうハプニング。

当初、食事のあとは野外のテントで焚火してポップコーンや焼きマシュマロをして遊ぼうと目論んでいましたが、外は強い雨が降ってきてしまい断念せざるを得ない状況となってしまいました。

 

外遊びができない代わりにご家族やボランティアスタッフ、ボランティア家族も含め椅子取りゲームやフルーツバスケットなど室内遊びを楽しみました。医療的ケア児のご家族は色々と理解しあえる話題も多く、年代も3歳から30歳まで年齢差はあったものの、情報交換の場ともなり、実りある時間のようでした。

 

3歳児のお母さんは「初めての参加でしたが、支援の方がおられるということで参加してとてもよかった。生まれてからようやく最近になって外出を考えられるようになって、家族で一度頑張ってみたが、自分たちが楽しめず結構大変だった。疲れたという印象しかなかった。次の外出に参考になればと思ってきました。色んな方とお知り合いになれてよかったです。」と話されていました。

 

2回目の参加の方は「弟に掛かり切りになっているので、姉の笑顔が少しでも増えればと思って来ました。色々と遊ぶこともできて楽しそうだった。来てよかったです。」

 

何回か参加の方は「安心して参加できる場所があるって嬉しいです。慣れた場所って感じで、この子も私たち家族も心から楽しめています。」

 

いつも参加してくださる方は「学校を卒業すると行くところも制限されてくるけど、ここに来ると楽しいし、この子が来ると絶対晴れるので任せてください。」と話されており、「そのおかげで到着からその後山頂では雨が止んでゆっくり遊べました。ありがとう。」とスタッフからの感謝の言葉を届けました。

皆さんがほっとくらぶに参加されて、ご自分たちのホームグラウンドと感じてくださっているようで、大変うれしい言葉でした。

 

親子でゆったりと遊び、お話する時間があったのは雨のおかげでした。そして帰るころには、雨が止んで晴れ間が見えてきていました。医療的なケアのある方の移動は雨の中では必要な荷物もたくさんあるので、大変なのだということを察してくれていたかのようでした。

 

松本市や安曇野市からの移動には時間を要しましたが、楽しい時間となりました。

 

ほっとくらぶではこれからもコロナ対策を講じながら、出来る限り障がい児、者とそのご家族に寄り添いながら、かけがえのない時間を大切に過ごすことができる空間づくりを目指していきたいと思います。